空中戦を制した話

出張3日目、最終日です。

 

今日は、今回お仕事をご一緒にさせて頂いたロバート秋山さんと朝食を共にした後、知人に会いに出発。

 

数年前に徳島のカフェで熱く語り合って以来の再会です。

 

開業されていて、その場所が偶然にも今回の出張先と割と近めだったのです。

 

 

なんという幸運!!

 

 

いつか一緒にイベントしたいなどと話していたので、その話の実現もそう遠くはなさそうです。

 

 

自然が多くて本当に良いところ。

 

施設もとても落ち着いた居心地の良い空間でした。

 

いるだけでリラックス。

 

肩や首が緩んでくるのがわかります。

 

なんだかんだで張り詰めていたことに気づかされます。

 

ストレスからのリラックスですね。

 

よりくつろげる。

 

来て本当によかった。

 

 

 

昼過ぎには空港へ。

 

夜にはパーソナルが入っています。

 

 

 

 

事件はその東京行きの飛行機の中でおきました。

 

 

飛行時間は2時間程度でしょうか。

 

ウトウトしていました。

 

ふと、トイレ(小)に行きたくなったんですね。

 

 

その時。

 

 

ポーン!

 

ベルト着用サインが。

 

 

まぁ仕方ない。

 

少ししたら消えるだろうと。

 

だいぶ疲れていたので、またウトウト。

 

 

さて、そろそろ行こうかと目を覚ますと、まだ点灯しているわけですよ。

 

ベルト着用サインが。

 

あれ?

 

まぁ確かに揺れが多少あるしなぁ。

 

そのうち消えるでしょう。

 

で、また寝に入ります。

 

 

そして3回目の目覚め。

 

はい消えてな〜い!

 

 ちょっと待てと。

 

そろそろ本当にやばい。

 

 

で、CAさんに相談です。

 

自分の席、CAさんが対面で座る席の正面だったのですね。

 

スペース的にちょっとゆったりできる席ね。

 

 

 

「あの〜、トイレに行きたいんですけど、、。」

 

 

 

CAさんすかさず内線で機長に相談。

 

 

「申し訳ございません、揺れが続くため機長から許可がおりませんでした、もうしばらくお待ちください。」

 

「もうしばらくってどのくらいになりそうですか?」

 

「着陸までこのままの可能性が高いそうです。」

 

 

 

なんてこと、、、まだ着陸予定時刻まで20分近くあるではないか。

 

 

 

「かなり厳しいんですけど、、、。」

 

「申し訳ございません、もしかしたら途中ランプが消える可能性もあるそうです。」

 

 

あのね、中途半端に期待させて揺さぶるのはやめて下さい。

 

想像して下さいよ、「かなり厳しいんですけど」などという言葉をあなたに発している恥ずかしさを、、。

 

 

 

 

そこからが本当の戦いの幕開けでした。

 

 

小 vs 骨盤底筋群&メンタル連合軍

 

前線では骨盤底筋群が連動したハイプレスで小のビルドアップを許さない。

 

そしてハイプレスを保てているうちに、メンタルが戦略を練る。

 

まだ、思考は冷静だ。

 

 

 

「あの、、完全に自己責任で構わないので、トイレに行っても良いですか?」

 

 

そう、こちとら身体操作の専門家。

 

この程度の揺れなど何の問題もない。

 

ましてやトイレのドアまでたった3〜4mではないか。

 

 

「すみません、機長の指示で私たちCAも離席できないので、カギを開けれません。」

 

 

え?そうなの?

 

残念ながら作戦は失敗。

 

 

「お客様の安全の為ですので。」

 

 

違うんだよCAさん、今の俺にとっての安全はトイレに行くことなんだよ、、。

 

 

そこから少々身体をよじらせ始める私。

 

モジモジ、そわそわ、、。

 

そして目の前にCAさん。

 

すまし顔のCAさん。

 

完全に辱めではないか。

 

もしかしたらCAさんもそれ見て吹き出さないように必死に戦っているのかもね。

 

いわば戦友か。

 

 

 

さぁ次の一手を考えねば。

 

手元には空のペットボトル。

 

 

 

、、、、。

 

 

いやそれは完全にアウト。

 

ましてやCAさんの目の前で。

 

 

違う作戦を考えないと。

 

 

 

そこでふと、

  

これってもしかして、着陸してもトイレ開かないんじゃないか??

 

 

恐怖が襲う。

 

いかんいかん、冷静にならないと。

 

恐怖からの腎・膀胱系への最悪の影響が考えられる。

 

着陸したらトイレは使えるのか。

 

CAさんに聞きたい。

 

でも聞いたら絶望の扉を開く事になる可能性もある。

 

冷静に、冷静に。

 

最悪の想定をして、行動だ。

 

 

もし開かなかった時は空港のトイレにダッシュだ。

 

荷物などどうでもいい。

 

瞬発力勝負だ!

 

問題は、自分は21列目だということ。

 

着いた瞬間に一気に荷物を降ろす乗客の壁が想定される。

 

通路を塞がれる地獄絵図。

 

ここは絶妙なタイミングでのフライングが求められる。

 

最悪、多少のコンタクトプレーも覚悟しなくてはならない。

 

自分の「玉」際は絶対にゆずれない。

 

イメトレだ!

 

ポジティブなイメージを植えつけるのだ!

 

 

 

そして、ついに着陸。

 

 

 

緩めるな!安心した瞬間が一番危険なんだぞ!

 

 

そう、それがこういう場合のあるあるではないか!

 

自分に言い聞かせる。

 

 

確信した。

 

いける!これはいける!

 

膀胱炎を怖れないハイプレスがまだかろうじて強度を保てている。

 

やはりメンタルからのフィジカル。

 

意志あるところに道あり!

 

鍛えられているからこそ思いを体現できる。

 

 

しかし長い。

 

着陸してからが長い。

 

 

「当機はあと3分ほど移動します。」

 

 

かぁ〜〜〜〜!!

 

引っ張るねぇ〜。

 

 

 

が、次の瞬間

 

 

「当機到着後は、空港までシャトルバスでの移動となります。」

 

 

 

 

なにぃぃぃぃぃーーー!!!!

 

 

 

しまった!

 

それがあったか!!

 

これではダッシュしても意味がない、、。

 

さすがにシャトルバスを無視して滑走路をダッシュするのは無理。

 

しかも、「前列のプレミアムシートの方から順にお降りください」とか放送流れてるし、、。

 

 

 

ここまでか、、、。

 

 

 

が、

 

「お客様、着いたらすぐに機内のトイレをご利用頂けます。」

 

と神の声。

 

 

 

助かった。

 

 

 無事に勝利を掴みとり、心と身体の強い絆を深めることとなりました。

 

ありがとう、ありがとう。

 

こうして今回の出張は無事に幕を降ろしました。

 

めでたしめでたし。

 

 

 

 

最後までお読み頂きありがとうございました。