足が遅い小学三年生の保護者からの相談を受け回答。 私なりのアプローチについて書いてみたいと思います。
ご紹介したのはこちら↓
・視覚への刺激
・前庭覚への刺激
・姿勢の改善
・腰が落ちた走り方の改善
・ホップの改善
・腕振りの改善
・シザースポイントの改善
・二直線歩行
この辺りをアドバイス。
まず「視覚への刺激」です。
これは何をするかというと、視覚から小脳虫部への刺激を入れます。
具体的には目の前に腕を伸ばし親指を見る。
親指を上下に動かし、それを目で追います。
これによって身体の伸展筋群が活性化します。
後述するエクササイズと組み合わせるのも効果的。
次に「前庭覚への刺激」ですが、これは耳石と呼ばれる加速減速を認知する器官への刺激。
加速減速に対して耳石が働き、身体の伸展筋群が活性化します。
難しく考えずに、上下にジャンプすればOK。
「姿勢の改善」としては反り腰改善の必要がありそう。
その為にはまず前鋸筋を活性化させます。
その上で四つん這いで手で床を押しながらcat&dogを。
呼吸と共に背骨を丸め、胸郭を閉じる動きを誘導。
前鋸筋を働かせることで、腹筋に入りやすくなり反り腰で起こりがちな腰周りのかたさを予防。
「腰が落ちた走り方の改善」は、身体の裏側の筋群を刺激。
オススメはシンプルなスーパーマンやヒップリフト。
スーパーマン うつ伏せで仙骨を地面に押しつけるようにしながら手足を1cm浮かせ、前後に伸びる。 ヒップリフト 仰向けで膝を立てた状態からお尻を持ち上げる。
視覚刺激がここで活きる。
大事なのはいわゆる「腰が入った」状態になること。
ちなみに腰を落ちた走り方をする子はキックでも腰が落ちる傾向にあることが多いので、改善したい部分。
乗り込むように走る為にはこの辺りは重要。 フォームだけ意識するより何倍も効果的です。
「ホップの改善」は自分の体重を軽やかに反発する力を発揮できるようにします。
これはその子にあった高さがあり、合わせる必要ありです。
伸筋を活性化した上で、着地した時にぐちゃっと沈むような感じであれば負荷が高すぎる可能性あり。
パートナーが肩を真下に押しながら感覚をつかむのも良い。
「腕振りの改善」については前鋸筋の活性化と肘・肩の関節運動を入れれば繋がり感を明確化できます。
その上で腕を振れば良い。
腕振りが出ない場合、脳の働きの問題である可能性もあり。
「シザースポイントの改善」は、接地時に逆脚の膝がどこにあるかを評価。
膝が支えている足の膝を追い抜いていればOK。
横から見ると4の字になる。
重心の真下に設置していることも大事。
そして沈むのではなく、ふわっと浮き上がるようにできること。
ダメならドリル練習。
「二直線歩行」は陸上の走り方と違うこだわりポイントかもしれない。
様々な方向へ素早く反応して動く為にはこれが大事。
いわゆる二軸動作。 また「重心高く」だと動作を切り替えられない時間が増えることに繋がることに注意。
歩行では腰幅で立った状態から動き出し一歩目を左脚にすると誘導しやすい
以上を抑えた上で、全力ダッシュをひたすらやる。
のではなく、ジョギングやウィンドスプリントで、ナチュラルに綺麗な姿勢で走れるようにしたい。
もちろん適正にスプリント入れるのもOK。
意識としては接地時で足から頭まで伝わっている感覚とシザースポイントを前に持ってくるタイミングですかね。
一連の内容については基本的に走り方だけの話ではなく、サッカーに活きる機能を獲得することに繋がります。
そこが大事。
体幹固めたり直線スピード以外に融通の効かない形になっていくと、サッカーとしておかしくなり得る。
これは筋トレにも言えます。
「何を」「なぜ」「どう」やるかが大事。
知らんけど。
最後までお読み頂きありがとうございました。