昨日の記事。
ではどれくらい走れるようになったら良いのか?
これには絶対的な回答はないのかもしれません。
サッカーは様々な能力が求められるスポーツなので。。
などと言い訳みたいなことを書いても何も始まらないので、
明確に提示したいと思います。
どれくらい走れればいいのか?
それは、
「12分間走で3300m以上」です。
全国レベルで闘いたい。
プロを目指して伸ばしていきたい。
であれば、
まずこの基準ときっちり向き合って下さい。
なぜ3300mなのか?
それは今まで関わってきた多くの選手達のデータとパフォーマンスを照らし合わせた上での、
僕の主観です。
箇条書きで書いていきますね。
・プロになった選手の大部分が3300m以上は走っている。
・3300mどころか3400m、さらには3500m以上走れるような選手はより高いステージまで到達している。
・逆に3300mより走れないレベルでプロになった選手はその後が厳しい傾向にある。
・3300m走れなくても、他に強力な武器があれば良い(がそれは稀)。
(強力な武器とは、高校生の中ではなく、プロの中で武器となるレベル)
・「試合でなら走れる」と言われるような選手は実際3300m走れるくらいの能力がある。(「走り」でやらないだけ)あとは効果的なプレーが多いからそう見えるのかも。
・センターバックに関してはそこまでなくても良いとも思うが、コンバートで可能性が拡がることもありうるので、その為には走れる方が好ましい。
・理想を言えば、そりゃサッカーの練習の中で獲得できている方が良い。
・3300mは「弱点にならないレベル」。武器にしたいのであればもっと走れる方が良い。
・アップダウンを要求されるサイドバックなどは3400m以上走れる方が良い。ポジションによる部分はある。
・ただし、3500m以上走れる場合はもう十分なので、それ以上伸ばす必要はない。維持しながら他の能力を伸ばすことに時間を費やす方が良い。
→3300m走れているなら、他の能力とのバランスを考えて良い。走れてないなら優先的に改善に取り組むべき。
・中学生の基準は3200m。ただ、早い段階で3300m走れていた方が有利なのは言うまでもなし。
そんなところです。
3300m走れない選手がピッチで「個性」を高いレベルで発揮するのは難しいと思います。
なので、
3300m走れない選手は何よりもまず走れるようになると良いと思います。
「いやいやそうじゃないだろ、サッカーに必要なのは瞬発力を繰り返し発揮する<間欠的持久力>だ。」
そんな声が聞こえてきそうです。
確かにそうです。
「間欠的持久力」はサッカーというスポーツの特徴でもあるわけです。
それを踏まえた上で僕が言いたいこと。
間欠的持久力の向上を支えるのは「12分3300m」だということです。
例えば12分で3300m走れるA選手と、12分で3100mくらいのB選手がいたとして。
同じ間欠的持久力のトレーニングをしたら、
間違いなくA選手の方が伸び幅が大きくなりますよ。
間欠的な持久力の指標としてyo-yo intermittent recovery test level2というテストがあります。
そのテストの結果は、年代が上がるごとに基礎持久力(12分3300m)がスコアに効いてくる割合が高まります。
中学生年代ではスピードや筋力がかなり効いています。
だから筋肉の発達が早い選手の方がスコアは高くなる傾向になります。
基礎持久力がさほど高くなくても相対的に高いスコアが出せるんですね。
間欠的持久力高いから、
基礎持久力低くてもいいじゃんみたいな話に。
それ、落とし穴です。
年代が上がるとそうはいきません。
高校2,3年生になると、そのツケがバッチリ跳ね返ってきます。
基礎持久力が高い選手のスピードや筋力が伸びてきて、逆転されますよ。
だから何が言いたいかというと、やっぱり12分で3300m走れ!ということになるのです(しつこい)
悪いことは言わないから、向き合いましょう!笑
まあそればっかりになると瞬発力にマイナスだったりする可能性もあるので、
そこらへんは難しいっちゃ難しい部分でもありますが。。
そればっかりに取り組まないで良いように、
低い年代から抑えておくのは大事だと思いますよ。
それこそサッカーに集中しやすくするために、です。
年代別の基準としては、
小6 → 6分で1500m
中1 → 12分で3000m
中2 → 12分で3100m
中3 → 12分で3200m
高1〜 → 12分で3300m
これも僕の主観です!
年代に合わせて一度チェックしてみると良いと思います
一度年代の基準に乗せればサッカーの練習の強度の中で伸ばしていきやすいと思うので、
そこからはそんなに「走り」に特化しなくても良い気がしています。
また、普通の高校なら3200m走れていれば十分かなとも思います。
チームのスタイルや方針、
個人がどこを目指すかによって変わっていく部分でもありますね。
超えたら見える景色がある。
指導者の方は定期的にチーム全体のレベルをチェックすると良いと思います。
ちなみに、
操作性だったり筋トレだったりが走る能力にも一役買いますので、
そこらへんについてはまた書いていきたいと思います。
最後までお読み頂きありがとうございました。